お弁当お弁当を食べたら、なんだか調子が悪い・・・腐っていたのかしら?という経験はありませんか?
毎日自分でお弁当箱に料理を詰めている人ならあるかもしれません。
実はこうしたいわゆる食中毒に深く関連しているのが、黄色ブドウ球菌という細菌なのです。ここでは、黄色ブドウ球菌について紹介していきます。

名前の由来は葡萄(ぶどう)から

ブドウ球菌なんて、どこかかわいい名前がついているこの菌ですが、決してブドウに多く含まれているわけでもなく、れっきとしたとした食中毒を起こす細菌です。

では、なぜこのような名前になったのか、その答えは細菌の形にあります。
通常細菌は、顕微鏡で見ると、細い棒状だったり、丸いつぶつぶだったりと、その種類によって様々な姿を見せます。中でも黄色ブドウ球菌は、まるでブドウの房のようにいくつも連なって見えることからこの名前がつきました。

黄色ブドウ球菌は普通にどこにでも存在する

素手でおにぎり食中毒を起こす、怖い黄色ブドウ球菌ですが、実は意外にも私たちの身近に存在しています。
それこそ、我々の皮膚上に存在しているごく普遍的な「常在菌」なのです。
では、なぜこの常在菌で食中毒が起こってしまうのでしょうか。実は、黄色ブドウ球菌が食物の中で増殖すると、エンテロトキシンというやや強い毒素を作り出すことがわかっています。特に昔は素手でおにぎりを作ったりすることが多く、皮膚から黄色ブドウ球菌がうつってエンテロトキシンが食べ物の中で増えると、それを食べた人間は健康であっても食中毒となりやすいというわけです。
そのほか、鼻の粘膜や腸の中などにも存在しており、粘膜や皮膚に傷がついたり、または疲労などで身体が弱っていたりすると、活発になって悪さをすることがあります。











 

黄色ブドウ球菌が活性化する期間な季節は?

黄色ブドウ球菌がもっとも活発化する季節とはいつごろでしょうか。
細菌がもっとも食物に感染しやすい時期、それは気温と湿度が高い時期です。食物が早く痛み、腐りやすい時期を想像してみるとわかりやすいでしょう。

日本では、おおよそ梅雨前の5月から残暑が残る10月ごろまで、長期スパンで黄色ブドウ球菌は活発となります。小さいお子様や体力のない高齢者などは特に作り置きは控え、手洗いで清潔・衛生を心がけて初夏から秋はじめまでをのりきりたいものです。冬になるとインフルエンザb型が流行りますので、手洗い・うがいは1年中大切ですね。

かわいい名前とは裏腹に、気を抜くとなかなか攻撃性が強い細菌であることがわかりましたね。
ポイントは健康な人間でもかかる可能性があるということです。毒性がやや強めですから、心してかかりたいものです。